2015年2月4日水曜日

雨と木曜日(33)

2015.2.5.


ジンジャーエールが好きでしょうがない。そういうお年頃、というわけではないが、魅力にとりつかれてしまった。シュワッとくる炭酸、カラメルの穏やかな焦げ茶色、泡とともに鼻先をかすめる独特の香り、のどごしの爽快感とぶつかる辛口の風味、舌にぴりぴりっとした刺激。こんな風にジンジャーエールのファンになった僕は、先日、ぶどうジュースとのカクテルを試してみた。ウィルキンソンとおよそ半々で混ぜたら、とびきりおいしい。

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りたる珈琲というお店については何度か書いている。(札幌の)円山にある喫茶店で、内装を整えたり、木の年輪のロゴを作ったり、パンフレット冊子を制作したり、日々、前へ進んでいる。だが、焙煎の風味は変わらない。もう3年くらいか。そばを通りかかると、吹雪のなかでも焙煎機が回っていれば同じ珈琲の香りがする。お店に入ったときも、家で、買ってきた豆で珈琲を立てたときも。いまは、これが懐かしい匂いになっている。

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ジャズの巨人たちの写真集。表紙はコルトレーン。野太いボディにタフさとリリシズムを感じさせる。マイルスは細身ながらパワフルに、知的な額とクールな瞳。ミンガスはでっぷりしたからだにやや神経質そうな顔つき。アート・ブレイキーは笑顔がはじけてエネルギッシュ。……と、音楽のイメージが自然と写真を見る眼に反映されてしまう、ので、どこまで正確に写真を読み取れたかはわからない。だが、圧巻のモノクローム。


書誌情報
"JAZZ GIANTS 1961〜2002" 中平穂積、東京キララ社、2002