2016年4月30日土曜日

【ご報告】本のカフェ第32回@札幌

日時:2016年4月29日(金) 14-17時
場所:詩とパンと珈琲 モンクール
参加者:13名
参加費:1500円(パンとドリンク付)


ゴールデンウィーク初日に読書会「本のカフェ」をいつものモンクールさんにて開催しました。今回はデイタイムということで、珈琲や紅茶といったソフトドリンクを中心に本の話に花を咲かせて。ちょうど札幌は桜の時期でした。


まずは、主宰からの案内のあと、一回り自己紹介。初参加の方が7名もいらっしゃいました。紹介者は3名。さっそく始めます。


一冊目は、『アダムス・ファミリー全集』。アメリカのカートゥーン(漫画)で新聞に連載されていた。それが映画化されて日本でも有名になる。紹介された本は、その「アダムス・ファミリー」シリーズの設定資料集。お化けのようなおどろおどろしさと家族愛の微妙なバランス感覚がみごと。他方、描き手のチャールズ・アダムスさんは紳士的で人に囲まれ、明るく楽しい人物だったという。「マイノリティーでいてもよい」と思わせてくれる作品。


二冊目は、『これだけは知っておきたい「名画の常識」』(と4冊のイタリア土産の画集)。紹介者さんは宗教学を学んでいらして、とくに好きな画家はカラヴァッジョ。この本は、聖書やギリシャ神話をテーマにした絵の約束事をまとめている。たとえば、青と赤の衣、百合をまとっている人物は聖母マリアである、など。周りのひとからは「どれも似たような絵」と言われるルネサンス・バロックの西洋絵画だが、約束事のなかで変遷してゆく。


三冊目は、いま話題の本屋大賞受賞作『羊と鋼の森』。主人公が調律師を目指す物語。タイトルは、羊毛フェルト(羊)と鋼線、ハンマー(鋼)の森としてのピアノを表す。夢を実現してゆくために丹念に取り組む主人公は、先輩・上司にも恵まれる。紹介者さんの気に入ったシーンは「5年後、いや10年後に実を結ぶように」と主人公が仕事へのかかわりを宣言するところ。ピアニストを目指す双子の姉妹も、もう一方の主人公として見守っていて楽しい。



フリータイムは、モンクール特製のパン(クリームチーズとクランベリー、全粒粉クロワッサン、名物サババケット etc...)を食べながら、珈琲・紅茶を中心にわいわいがやがや。洋梨のスパークリングや白ワインも空けられました。話題は、宗教学から、東京と北海道の美術展、カートゥーンの面白さ、ピアニストのことなど。




あちこちのテーブルを行き来しながら、17時まで盛り上がって終了。みなさん、よい笑顔で最後にぱちり。


いつもながら、モンクールのオーナーとスタッフさんには大変、お世話になりました。お越しくださったみなさま、ご紹介いただいたみなさま、ありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!

主宰・文責・写真:木村洋平