2016年9月30日金曜日

雨と木曜日(99)

2016.9.29.


木曜日更新のエッセイ。
今回は、FM北海道で『ビッグイシューの挑戦』〜珈琲きゃろっとのドリップパック〜星野道夫『イニュイック』。

明日、FM北海道のAIR-Gにラジオ出演します。たった1分ですが、「みんなの図書室」という本の紹介コーナー。収録はすでに終わっていて、『ビッグイシューの挑戦』という本を紹介しました。ビッグイシューはこのブログでも何度も取り上げている、ホームレスが販売する雑誌。その日本版立ち上げの軌跡を描いた本。ビッグイシューを広める意味も込めてセレクト。こうした社会的企業やNPO活動は応援してゆきたいですね。(* 9月30日朝の放送。すでに終了)。

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珈琲きゃろっと(北海道恵庭市)のドリップパックを2ついただいた。袋を開けた時から、爽やかで酸味の利いた香りがふわりと漂い、淹れたらとても美味しい。こんなに本格的な風味の珈琲は、ドリップパックではお目にかかったことがない。さて、それから3日後くらいにもう一袋、同じものを淹れたら、さほど香りが立たない。改めて、淹れ方によって味が大きく変わることを痛感した。よさそうなものだけに、落とし方を失敗するのは惜しい。

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イニュニック。星野道夫さんのエッセイ集を読むのは、実は初めて。写真もカラーページがあって楽しい。アラスカの自然、トウヒやアスペン、シラカバといった樹が出てくるが、アスペンも白樺も札幌で見られる。親近感。さすがにいないのは、ムースにカリブー。カリブーの大移動が季節の変化を告げる。夏は白夜が続き、夜が欲しくなる。土地のひとびととの交流も描かれる。筆力は必ずしも高くないが、アラスカへの憧れが募る。

【書誌情報】
『イニュニック[生命]アラスカの原野を旅する』、星野道夫、新潮文庫、1998