2018年8月7日火曜日

近況報告:仕事とか本とか音楽とか


7月は忙しくしていました。4件くらい並行して案件を抱えたり。後半はほとんど友人に会う機会もなく、8月始めまで駆け抜けて……。


そんななか、モンテーニュの『エセー』に感銘を受けました。心の平静。白水社の新訳も大好きですが、岩波の旧訳も十分にいいですね。

中公新書の『アダム・スミス』にも「心の平静」が出てきます。こちらは『国富論』だけでなく、『道徳感情論』も射程に入れているのがユニーク。

ティク・ナット・ハンの禅的な生活、微笑みのマインドフルネスに関する本もよかったです。ベトナム戦争を目の当たりに活動してきた人でもあり、ただの「綺麗事」でない。


軽いところでは、新装版『盗賊会社』by 星新一。昭和のサラリーマンの悲哀に寄り添う書きぶりが、ちょっとあざとくもあるけれど、本人も言うようにリアリズムが、結局、よいSF作品を生むのだと。

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6月から暑さが厳しかったけれど、月見草は熱帯夜でも咲きます。


こちらは夾竹桃(きょうちくとう)。花にも葉にも枝にも毒があるのだとか。


それから、音楽の話。

エド・シーランをよく聴いていました。"The A Team" はクスリ中毒の女性を天使になぞらえる。ホームレス状態で友人宅を渡り歩いた彼でなければ、書けない歌だと思う。

ヒップホップもちょこちょこ聴いて。

ピューリッツァー賞を獲ったケンドリック・ラマーは、自分への肯定と否定をともにぶつけて歌い、ラップに人生を賭けていると感じた。

明るいケイナーンは、「カントリー、ゴッド・オア・ザ・ガール」が馴染みやすく、中世の吟遊詩人をタイトルにした "Troubadour"(トルバドゥール)で技が炸裂している。


独特のブラジリアン、DJAVAN(ジャヴァン)も楽しい。

クラシックでは、サリエリのシンフォニア集がよく、バッハのカンタータ(BCJ)は安定の就寝音楽。

ほか、ショスタコーヴィチの交響曲をまとめて聴き、ドッカーンと派手な音響に思わず、笑みがこぼれたり。

ではでは、秋には1冊か2冊、本を世へ送り出せると思います(編集業)。

たまたま涼しい立秋に