2021年1月23日土曜日

倫理をくぐり抜ける



エシカルSTORY の仕事は、ほかの仕事よりも「エシカル」だというわけではない。


「いいこと」をすることは「わるいこと」と結局どこかで裏表だと感じる。

記事は思いを込めて書いているし、言葉には気を配っているが、

読む人によってその記事は「空虚」な絵空事かもしれず、記事末の「〇〇できるとよいですね」が、したくてもそれをできない人を苦しめるかもしれず、「こんなことがエシカルではないでしょうか」という提案が、誰かのつらい経験に触れているかもしれない。

良い面があれば、悪い面も生まれうる。

どんな仕事もそうだと思う。

***

常に「よいひと」であろうとはしているけれど、実際によいひとになれたとは思っていない。

倫理的に振る舞おうとするほど、時に深く傷つき、苦しむ。

それは僕の考えすぎなのではなく、その傷つきや苦しみのなかから、希望を紡ぎ出すことが、言葉を話すひとの仕事だと思う。

優しさはいくらあっても、足りるということはない。


ビストロの夜

Paris

dreaming river

それは喜ばしい仕事でもある。

エルベ川

光を浴びる

どの記事のよさも、わるさも読む人とともにある。
読者の方々としか、エシカルSTORYは築けない。

そのことになんともいえない感謝と、頼もしさと励みを覚える。