2021年2月9日火曜日

【詩】反骨と素直さ



反骨であれ。

反骨は、社会に対する深い善意から生まれる。
人々への愛から生まれる。
そして世界に希望を乗せる。

なぜなら反骨とは、
社会に抗いながら、
それに献身することだから。

選ぶ孤独は、ひとづきあいの悪さではなく、
世の中に迎合することの拒否である。


詩のかなめは素直さだ。

素直さを失えば、理屈しか残らない。

理屈はすべて打算である。

素直さを捨てることは、人間の敗北だ。

素直さとは純真である。


詩は原初の言葉だ。

詩心は素直さの水に浸されている。

素直さは天性の子供らしさに根差している。

が、その純粋さと世の不条理との、戦いの後にしか生まれない。

──素直さは遊戯である。


反骨は素直さに至り、素直さは反骨を生む。