2015年3月12日木曜日

【ご報告】本のカフェ第15回@札幌

2015.3.8.(日)16時〜19時
サッポロ珈琲館、大谷地店
参加11名
500円+ワンオーダー


今回は、札幌のくすみ書房さんにご協力いただいて、「くすみツアー」付きの本のカフェ。書店すぐそばのカフェでの開催でした。




自己紹介のテーマは「好きな月、苦手な月」。札幌の季節について。みなさん、春夏に向かう3月から5月は好きなよう。街がクリスマスムードになる12月がウキウキする方も。7,8月の夏のお祭り気分もよい、と。他方、5月は花粉症だからイヤというひともいれば、2月は寒いしバレンタインがあるからきらい(男性)、というオチがつきました。


一冊目は、HSP(Highly Sensitive Person/敏感な人)を扱った心理学の本。紹介者さんは、HSPかどうかを診る自己テストを本から抜粋して配布してくれました。みんなで「何点だ」とわいわいがやがや。自己テストの質問から、HSPが具体的にどういった特性をもつのか、解説します。そして、「HSPは、弱い臆病なひとではなく、芸術や想像力に強みがある。医療関係者、カウンセラーなどに向く」というまとめ。


二冊目は、雑誌『文學界』の2月号。又吉さんの小説「火花」が掲載されていることで大きな話題を呼びました。又吉さんはピースというお笑い芸人ですが、昔から神保町を歩いていることで有名でした。近代日本の純文学、とりわけ太宰が好きだそう。さて、「火花」は「芸人が書いた芸人の生活」であり、エキセントリックな先輩と後輩の主人公が微妙にずれた道をゆく。そのどちらも肯定する寛容な書きぶり。


三冊目は、『ビッグイシューの挑戦』。めずらしく主宰者が紹介しました。この本は、ホームレスのための雑誌『ビッグイシュー』が日本で誕生した経緯を、日本での創始者が自ら記したもの。イギリス発祥のビッグイシューは、2003年に日本版が発刊されますが、始まる前は「日本では、100%失敗する」と専門家のお墨付き(?)をいただいたとのこと。……続きは、次回「本のカフェ・ザ・ビッグイシュー」にて!


フリータイムは、季節の桜ワッフルやアイスクリームを食べながら、珈琲でひと息。それから「くすみツアー」へ。久住社長が、くすみ書房の履歴を話しつつ、これから、1階に置いているコミックを2階へ、逆に文庫を1階へ移す計画が始まると教えてくれました。文具コーナーも2倍になる、と。


みなさん、ふんふんと聞き入ったのち、特色のある2階をぐるりぐるり回って本を買いました。途中からぱらぱらとカフェに戻り、歓談して終了。二次会は、向かいの中華料理屋さんへ。


サッポロ珈琲館(大谷地店)の山下店長ならびにスタッフのみなさま、久住社長、そして、参加者のみなさん、密度の高い紹介をしてくれた紹介者のおふたり、応援してくれた方々へ感謝をお伝えいたします。

主宰・文責:木村洋平
受付、サポート:Uさん
写真:Yさん

【書誌情報】
『ささいなことにもすぐに動揺してしまうあなたへ。』、エレイン・N・アーロン、講談社、2000
『文學界』2015年2月号、文藝春秋
『ビッグイシューの挑戦』、佐野章二、講談社、2010