2015年3月27日金曜日

タゴールの詩集より(2)

タゴールの詩集より(1)の記事に続いて。

インドの詩人、タゴールは詩集「ギーターンジャリ」によってアジア人として初めてのノーベル文学賞を受賞します。1913年のこと。

そのベンガル語版からの翻訳。また一篇を紹介。



32

わが恐怖(おそれ) 砕きませ いざ
  み面(おもて)を われに向けませ
    近くゐて 識(し)りかねつ
    何方(いづかた) 仰がむ
    君 わが胸に 宿り
      胸に 笑みかけませ
    
み言(こと) われに 告げませ
  わが身に 触れませ
右手(めて)を さし伸べて
  われを 抱きませ
  思ふこと みな 誤り
  求むること みな 誤りーー
  笑(ゑみ)も虚事(そらごと) 涙も虚事
    ここに来て 誤り 除(の)けませ


やはり紙の本で読むのと、こうしてブログに書くのは読後感がちがう。残念ながら。