2015年3月12日木曜日

雨と木曜日(38)


道産のチコリをみつけた。十勝士幌産「夢想農園」。チコリは「根」を煎じて飲むと、チコリコーヒーと呼ばれるノンカフェインの飲み物(本物のコーヒーとは関係がない)になる。黒いお湯だ。かつて戦時中だったか、ドイツでコーヒーが品薄になったときに代わりに飲まれたという。それはさておき、根より上のチコリは初めて見かけた。そのまま水洗いしてサラダになるという。ほんのり苦くてシャキシャキする。噛みやすいキャベツのよう。




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円錐ドリッパーを使い始めてふた月くらい。コーヒードリッパーというと、3つ穴の「カリタ」や1つ穴の「メリタ」がある。主流はずっとカリタであったと思う。ぼくもハンドドリップではカリタの愛用者だ。しかし、ある日、円錐ドリッパーをおすすめされて、試してみることに。ペーパーフィルターも専用のものを使う。すとんと落ちていくように、ドリップされる。どうもすっきりした味に仕上がるようだけど、物足りない気もしている。

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スティングとエディン・カラマーゾフのアルバム、「ラビリンス」を借りた。スティングはロックシンガー、カラマーゾフはサラエボ出身のリュート奏者。Youtubeではとびきり楽しい、自然のなかでのリュート演奏を披露していた。スティングはライナーノーツで「疎外されたシンガー・ソングライターのおそらく先駆け」とダウランドを評する。CDの裏には「現代の吟遊詩人スティング」とある。さて、聴いてみよう……。

【CD情報】
ラビリンス/"SONGS FROM THE LABYRINTH", スティング、エディン・カラマーゾフ、ドイツグラモフォン、2006
(ちなみに、ライナーノーツの日本語への翻訳は、古楽研究の第一人者、今谷和徳先生。)