2015年7月27日月曜日

【ご報告】本のカフェ第21回@札幌

日時:2015年7月19日(日)19-21時
場所:トオンカフェ
参加:9名
参加費:1000円+ワンオーダー


トオンカフェでは初めての本のカフェ。初参加の方が6名もいらっしゃって盛会となりました。


今回、自己紹介の「お題」は「札幌周辺の好きなスポット」。カフェ・エスキス、パセオ「生活の木」、月寒ドーム、恵庭の町並み、百年記念塔、時計台ホールなどが挙がりました。


一冊目は『田宮模型の仕事』。模型の会社「タミヤ」の元社長による自伝。波瀾万丈の会社の歴史でもある。木工の模型を扱う中小零細企業から始まり、プラスチックに変わり(プラモ)、戦艦もので赤字を出す。その後、ラジコンの先駆けにもなる「スロットレーシングカー」を作るが、はじめは大人向け。ミニ四駆で子供相手にもヒット。ものつくりの大切さを子供たちにも教えたい、との思いが田宮さんにはあったとのこと。


二冊目は、中条省平『小説の解剖学』。90年代に開かれた「小説家になる」という連続講義から抜粋して本にしたもの。中条省平は、学習院大学の文学部教授でフランス文学研究者。多彩な事例と知識を駆使して、小説を分析する。技術を読み取り、解釈を提示してゆくが、紹介者によれば、それを念頭に置くと小説が書ける、というより、読解がユニークで参考になる、という「小説の読み方」を覚える本として楽しんだとのこと。


三冊目は、『宇宙の地図』というユニークな写真集。地上の写真である 10^1(10の1乗)から始まり、だんだんと上空にカメラの視点が移ってゆく。それにつれて、正方形の写真のいっぺんが10^2メートルを表すようになり、10^3メートルになる。いつしか舞台は宇宙になり、月が入ってくる。10^13までゆくと、冥王星が含まれる!ほかにも、色の美しい写真が収録されており、超新星爆発後の残骸、かに星雲などは鮮やかで目を奪われる。


フリータイムは、芥川賞を受賞した『火花』(又吉直樹)の話題、『宇宙の地図』をゆっくり眺める、音楽、LIVEの話など。あっという間の2時間でした。


いつもサポートしてくださるUさん、参加者のみなさん、紹介者の3名、トオンカフェスタッフの中村さん方、ほんとうにありがとうございました。


写真:Uさん、木村
主宰・文責:木村

*「本のカフェ」について、概要と過去の記録はこちらをご覧ください。

*次回、本のカフェは東京(9月6日)を予定していますが、代わりに8月8日(土)にリラックス・ミュージック・ナイト2ndというイベントを札幌で開きます。ぜひ遊びに来てください♬