2016年5月5日木曜日

雨と木曜日(81)

2016.5.5.


木曜日更新のエッセイ。
今回は、青い傘の困ったこと〜春夏のブレンドは……〜ハイドンのバリトン・トリオ。


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風邪を引いて頭がぼーっとしているので、変なことを書いてしまうかもしれない。先週、このエッセイで「青い傘」を買って気に入った話を書いたが、あの傘が役に立ってくれない。というのも、僕は傘を置き忘れてしまう癖があり、またビニール傘でさえ、コンビニで盗られた思い出があり、そんなことが心配でお気に入りの傘を持ち歩けないのだ。このあいだも雨予報の日に傘をもたずに出掛けて降られ、だいぶん雨に濡れた。困ったもの。

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喫茶店の店主から聞いた話なのだが、春から夏にかけては酸味の利いた珈琲を扱うお店が多いそうだ。それはよくわかる。ぐっと深煎りの濃い珈琲は真冬にはよいかもしれないし、夏のアイスコーヒーには向くかもしれないが、春夏の爽やかな季節には、軽やかなホットが好まれるのだろう。ところが、その店主は、ほかの喫茶店とはちがう趣向でゆきたいのだけど……と悩んでおられた。さあ、なにを出してくれるか楽しみ。

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ハイドンのバリトン・トリオを聴いていた。バリトンはめずらしい楽器だが、主にハイドンの作曲(トリオのほかに、二重奏や協奏曲がある)で知られている。ヴィオール属の楽器とのこと。よく知らずにかけていたのだが、穏やかで易しい(「優しく」もある)曲が並ぶ。そして、100曲を超える!「これはさては、パトロンの要望だな」と思って調べてみると、ニコラウス1世がバリトン弾きだったために、作曲していたとのこと。


* 参考にさせていただいた記事はこちら