2016年9月15日木曜日

出会うジュンク堂、ピンポイントで買うAmazon


ジュンク堂とAmazonの使い分けについて、僕の経験から書いてみたい。


リアル書店のなかでは、北海道最大級である札幌のジュンク堂に行き慣れている。地下2階から4階まで6フロア、それもワンフロアがかなり広い。

僕はリアル書店を優遇したいので、欲しい本があるとジュンク堂へ探しに行った。けれども、見つからないことが続く。『有限性の後で』(哲学書)は、まだ新刊で、哲学界隈で流行った時期に見に行ったが、在庫なし。ホッブズの『リヴァイアサン』は岩波文庫で買おうと思ったが、なく、光文社古典新訳文庫の方で購入。

あとは、ナルニア国シリーズ『魔術師のおい』の新訳(光文社)も出てすぐに棚を見たが、ないようだった。それなりに話題となる作品だと思うのだが。

……といった体験を踏まえると、ピンポイントで本を探したい時には、Amazonで買っておくのが無難のようだ。たとえ新刊でも。


とはいえ、ジュンク堂は新しい本と出会う場所としてはすぐれている。札幌では、1階にブックフェアコーナーがあり、流行りの作品とはべつに、いつもなにかしら特集を組んでいる。星野道夫さんのように人気あるひとを特集することもあれば、ヨーロッパ中世史に強い藤原書店の骨太な特集もあった。選書能力は確かなのだと感じる。

また、マイナーになりがちな海外文学も必ず面陣される場所が目立つところにある。文庫も平積みの本がきちんと入れ替えられており、来るたびに棚を眺める楽しみがある。専門書も、評判のものが面陣される。旬の果物みたいだ。

こうしたところから、「本と出会う」(と、旬の本を確認する)なら、ジュンク堂を歩くのはとてもよいし、他方、ピンポイントで欲しい本を買うのなら、Amazonに軍配が上がる、という結論。