いまの状況をもっとよくしたい、そのためにじぶんを変えてしまいたい、と思うことはある。「じぶん革命」を起こすべきだろうか?
哲学者のヴィトゲンシュタインは「自分を革命できる者が本当に革命的なのだ」と書きつけた。
なるほど、外に向かって、社会や他人を革命しようという動きは、いつもうまくいかない。
大破壊か、大殺戮か。行き着くのはそういうところ。
それなら「じぶん革命」をするしかないと思われるが、ぼくはそもそも「革命」を信じない。
次の一歩で行けるのは、いつも半径一歩以内。
だから、
焦らず、(革命をのぞまず)
ゆっくり、(三歩進んで二歩下がるぐらいのペースで)
じっくり取り組む。(長い時間をかけて……)
それ以外にじぶんの根っこを、じぶんが置かれた状況をしっかり変える道はないのだと思う。
──こわすのはかんたんなのに、つくることはどうしてこんなにむずかしいのだろう?