知性は武器として使うと強力なものだ。
だから、知性の刀を鞘に収める心を持たなければ。
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アラスカに核実験場を作ろうとしたプロジェクト・チェリオットの話。水爆の父 エドワード・テラーは、地上での爆発実験をしたいがために、エスキモーらの先住民に「なにも心配はない!」と説いて回った。
幻のプロジェクトは、アラスカを愛するひとたちの抗議で止められた。
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知性は単なる頭の良し悪しではなく、また、もともとは武器ではなかったと思う。(合理主義のスポーツに走ったような社会が、知性を政治とビジネスの道具にしてしまった。)
知性は本来、精神性や自然さ、宗教心に根ざしていた。
それならば、ひとは知性とともに世界を支配するのではなく、世界の前で(神々の前で)立ち止まるだろう。
世界の不思議を知る時、遊戯が始まる。
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『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン著 |