2011年10月15日土曜日

仙台「ホシヤマ珈琲店」の写真

 今回は、仙台の「ホシヤマ珈琲店」の写真を掲載したいと思う。震災前、2010年の夏に仙台を訪れたときに撮影したものだ。

「ホシヤマ珈琲店」(アエル店)は、仙台駅から徒歩5分のおしゃれなビルに入っている。とても内装が素敵な、また、接客も丁寧な素晴らしいカフェである。

いまも、営業中。

仙台を訪れた際には、是非。


内装にもこだわりが見える。
広々としたカウンター

はしごを使う高さ
店内はいい雰囲気
壁一面に並ぶ千脚(?)のカップ




クレームブリュレと美味しいコーヒー

2011年10月13日木曜日

カフェめぐりの愉しみ


 珈琲が好きで、いろんなカフェをめぐった。カフェの空間も、どこか安心する。穏やかな木目調の内装で、落ち着いて本を読む。民家風のカフェで、くつろいでおしゃべりする。にぎやかな都会でさえ、珈琲で一息つく。

 そんな風なカフェめぐりは、いつしか旅と一つになり、神戸から北海道まで、あちこちの街で100以上のカフェを回った。

 なによりも珈琲の味が気になって、カフェめぐりを続けたけれども、その中で、珈琲の味を取り巻く、さまざまな環境にも目が向くようになった。

珈琲の味〜カフェの空間〜街並み〜風土

これらは、ゆるやかにつながっているのではないか、と思い始める。

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 京都の「ヴェルディ」というカフェは、スペシャルティコーヒー(厳選された豆で淹れた珈琲)専門店だけれども、ある朝、パンの軽食と珈琲のセットを注文すると、明るく、木がやさしい内装と相まって、ゆったりとした時間が流れていた。そこに、バッハの無伴奏チェロがかかった。とてもおしゃれで、落ち着いた空間作りになっていた。

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 名古屋の「コーヒーカジタ」さんは、やはりスペシャルティコーヒーのお店だけれども、なんと「黒糖くるみ」がつく。わざわざ頼まなくても、一杯の珈琲にお供してくれるのだ。そして、麻で織ったランチョン・マットの上に乗る。なんとも言えない和の情緒。
 小さなお店なのだが、名古屋の中心地からは外れた住宅街で、周囲には公園があり、桜の木が立っている。少し離れると、ショッピング街の星ヶ丘や、東山動植物園がある。なんというか、名古屋の穏やかな側面を代表するような、珈琲とくるみなのである。

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 仙台の「ホシヤマ珈琲店」は、支店の「アエル店」を訪れたことがあるが、千脚(かどうかはわからない)のカップが壁一面に並んでいる。天井は高く、壮観だ。内装もおしゃれで凝っており、スイーツの値段も高めである。けれども、肩肘張った感じがなく、普段着のお客様もどうぞ、という雰囲気で、居心地が良い。東北一の大都市、とはいえ、首都圏とはまたちがう地方都市の面白みが、反映されているのではないかと考えたくなる。

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 最後に、北海道のゴーシュを紹介したい。北海道の真ん中、札幌から北上し、旭川から南下する、美瑛のカフェである。美瑛は、観光の名所で、街並みも綺麗な、丘の街。周辺には、沢山のカフェやペンションが建つ。その中で、ゴーシュは、美瑛町の中心部から外れた、鄙びた駅、「美馬牛」から徒歩5分の立地にある。
 広々とした丘の街のはずれで、テラス席と店内の席。夏は、外の風が気持ち良い。冬は、こぢんまりと暖まる。料理は、抜群に美味しく、珈琲は日本一美味しい。(と、僕は言いたくなる。)店主さんが、一杯一杯、丁寧にネルドリップで落としてくれるのだ……。

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 そういったカフェをめぐる旅。そこでは、珈琲の味と、カフェの空間と、街並みと、その土地の風土が、お互いに響き合っていることを感じられる。一杯の珈琲から、世界が広がる。

 カフェめぐりは、こんな風にして、深い味わいのある旅を、約束してくれるかもしれない。