2015年3月30日月曜日

【本と珈琲豆】『グレープフルーツ・ジュース』


オノ・ヨーコの詩集、『グレープフルーツ・ジュース』。最初の版は日本語で1964年、次に英語で1970年。この講談社文庫は、写真を入れて英語版から訳したもの。

行動によって

行動によって貫かれない信念(の言葉)にはなんの意味もない。
ほんとうの信念は行動によって貫かれる。

2015年3月29日日曜日

【俳文】札幌便り(29)




猿田彦珈琲飲んで山笑う

恵比寿に本店を構える「猿田彦コーヒー」の深煎りを淹れる朝、白い山にも青みが差す。

2015年3月27日金曜日

タゴールの詩集より(2)

タゴールの詩集より(1)の記事に続いて。

インドの詩人、タゴールは詩集「ギーターンジャリ」によってアジア人として初めてのノーベル文学賞を受賞します。1913年のこと。

そのベンガル語版からの翻訳。また一篇を紹介。

2015年3月26日木曜日

タゴールの詩集より(1)



ギーターンジャリ」はインドの詩人タゴール(1861-1941)の代表的な詩集。「ギータ」は歌、「アンジャリ」は合掌。岩波文庫には、ベンガル語からの韻文訳が載る。

今回は、そのなかから一篇を紹介。(ギーターンジャリは、150以上の短い詩から成る。)

21

知らず 世の始(はじめ)より 幾度か
生命(いのち)の河に われを浮かべし
君よ はた 幾何(いくばく)の家に 道に
  歓喜(よろこび)を 生命に 授けし

幾度か 君 雲の陰に
かく微笑みて 立ち
朝日影に み足 踏まして
  優しく 頭(こうべ) かき撫でし

このわが眼に 見慣れたり
幾度か 幾世(いくよ)にか
新た新たの光明(ひかり)のうちに
  相(すがた)なきものの相を
  
人知らず 幾何の代(よ)に
生命を 満たせし
苦と楽を 愛と歌を
  幾何の甘露の雨に
  
*「君」はタゴールの詩においては、神を指す。ヴィシュヌのことであるらしい。
  
【書誌情報】
『タゴール詩集 ギーターンジャリ』、渡辺照宏訳、岩波文庫、1977

【本と珈琲豆】『釜ヶ崎と福音』



大阪の路上生活者が多い地区、釜ヶ崎で仕事をする神父による著作。

【ご案内】本のカフェ第17回@東京


日時:2015年4月11日(土)14〜17時
場所:ひじかた園(町田駅そば)のティールーム
定員:10名
参加費:1500円(お茶、菓子付き)

本とエンパワーメント


なぜ、本を読むのか。本を読む理由。理由といっては言い過ぎだが、ぼくにとって本はエンパワーメントするものだ。ヒーリングではない。

雨と木曜日(40)


ウクレレ祭りに出てきた。札幌のぜんざい屋さん「あん庵」で春分の日に開催された。ウクレレ製作も演奏もされるHさんが、店主と主催。みな、それぞれに楽器を持ち寄り、順番に1,2曲ずつ弾く。定番のナンバーもあれば、特殊なウクレレでマイナー曲を弾き語りの方も。特殊な、というのは、1弦と3弦だけが複弦(2本、張られている)になっており、3弦はオクターブ調弦。倍音が綺麗に出る。10人以上で楽しい1時間でした。

2015年3月21日土曜日

【ご報告】パンと珈琲の古楽会(第2回)@札幌

2015.3.20.(金)19〜22時
詩とパンと珈琲 モンクール
参加:12名
1500円(パン・ドリンク込み)


珈琲や紅茶を飲みながら古楽の演奏を楽しみ、パンが提供されるなかでCD音源を使ったレクチャーを聞く。そんな「パンと珈琲の古楽会」を札幌で開催しました。

2015年3月19日木曜日

【本と珈琲豆】『被災弱者』岩波新書

〜【本と珈琲豆】は本の紹介コーナーです〜


本書は、宮城県を中心に被災地の現状を現場から伝える。著者は震災後、被災地へ何度も足を運び、丹念な取材をするとともに文献を調べ、また情報公開請求を利用して本書を仕上げた。2015年2月の刊行。

雨と木曜日(39)

2015.3.26.


IKEAの茶漉し。ひとり分でコップの縁に下げて使える造り。友人からいただいたのだが、ほうじ茶を飲むのに重宝している。マグカップなら、この茶漉しの半分くらいまでお茶っ葉を入れて、熱湯を注ぎ、3分。造りはかんたんだけれども、使いやすいし、こわれたりはしない。値段もとくに高いわけではないという。アイデア商品だ。いま、うちにあるティーポットは茶漉しがついていないので、茶葉を使うときはこちら。

2015年3月17日火曜日

【ご報告】本のカフェ・ザ・ビッグイシュー

2015.3.15.(日)10:30-12:00
札幌カフェYOSHIMI(赤レンガテラスB1F)
参加:6名
300円+ワンオーダー


今回は、特集で『ビッグイシュー』を取り上げた本のカフェです。ビッグイシューはホームレスが販売することで収益を上げられる仕組みの雑誌。ストリートペーパーと呼ばれ、書店には並ばず「路上」で売られます。

2015年3月13日金曜日

【場面】子供のなまえ

【場面】は、実際に会ったひとびとの印象的なシーンを記すシリーズ。


英国出身の友人がいる。今度、子供が生まれる、と喜んでいる。彼は漢字が書けない、日本語がまだまだ苦手なのだ。カタカナとひらがなを読むのがやっと。

カフェでふたりでコーヒーとショコラを飲んでいた。「◌◌」とぼくが彼の子供のなまえを漢字で書いた。ペンとメモを渡すと、彼も真似て書いてみる。「そこは、"ちょんちょん" だよ」「そうそう、飛び出る」。ぼくがあれこれ教える。だんだんしっかりした字になる。小さなメモに何度もうれしそうに愛おしそうに、子供のなまえを書く。これが彼が覚える初めての漢字になるんだね。あ、そこ、書き順がちがう。

2015年3月12日木曜日

【ご報告】本のカフェ第15回@札幌

2015.3.8.(日)16時〜19時
サッポロ珈琲館、大谷地店
参加11名
500円+ワンオーダー


今回は、札幌のくすみ書房さんにご協力いただいて、「くすみツアー」付きの本のカフェ。書店すぐそばのカフェでの開催でした。




自己紹介のテーマは「好きな月、苦手な月」。札幌の季節について。みなさん、春夏に向かう3月から5月は好きなよう。街がクリスマスムードになる12月がウキウキする方も。7,8月の夏のお祭り気分もよい、と。他方、5月は花粉症だからイヤというひともいれば、2月は寒いしバレンタインがあるからきらい(男性)、というオチがつきました。


一冊目は、HSP(Highly Sensitive Person/敏感な人)を扱った心理学の本。紹介者さんは、HSPかどうかを診る自己テストを本から抜粋して配布してくれました。みんなで「何点だ」とわいわいがやがや。自己テストの質問から、HSPが具体的にどういった特性をもつのか、解説します。そして、「HSPは、弱い臆病なひとではなく、芸術や想像力に強みがある。医療関係者、カウンセラーなどに向く」というまとめ。


二冊目は、雑誌『文學界』の2月号。又吉さんの小説「火花」が掲載されていることで大きな話題を呼びました。又吉さんはピースというお笑い芸人ですが、昔から神保町を歩いていることで有名でした。近代日本の純文学、とりわけ太宰が好きだそう。さて、「火花」は「芸人が書いた芸人の生活」であり、エキセントリックな先輩と後輩の主人公が微妙にずれた道をゆく。そのどちらも肯定する寛容な書きぶり。


三冊目は、『ビッグイシューの挑戦』。めずらしく主宰者が紹介しました。この本は、ホームレスのための雑誌『ビッグイシュー』が日本で誕生した経緯を、日本での創始者が自ら記したもの。イギリス発祥のビッグイシューは、2003年に日本版が発刊されますが、始まる前は「日本では、100%失敗する」と専門家のお墨付き(?)をいただいたとのこと。……続きは、次回「本のカフェ・ザ・ビッグイシュー」にて!


フリータイムは、季節の桜ワッフルやアイスクリームを食べながら、珈琲でひと息。それから「くすみツアー」へ。久住社長が、くすみ書房の履歴を話しつつ、これから、1階に置いているコミックを2階へ、逆に文庫を1階へ移す計画が始まると教えてくれました。文具コーナーも2倍になる、と。


みなさん、ふんふんと聞き入ったのち、特色のある2階をぐるりぐるり回って本を買いました。途中からぱらぱらとカフェに戻り、歓談して終了。二次会は、向かいの中華料理屋さんへ。


サッポロ珈琲館(大谷地店)の山下店長ならびにスタッフのみなさま、久住社長、そして、参加者のみなさん、密度の高い紹介をしてくれた紹介者のおふたり、応援してくれた方々へ感謝をお伝えいたします。

主宰・文責:木村洋平
受付、サポート:Uさん
写真:Yさん

【書誌情報】
『ささいなことにもすぐに動揺してしまうあなたへ。』、エレイン・N・アーロン、講談社、2000
『文學界』2015年2月号、文藝春秋
『ビッグイシューの挑戦』、佐野章二、講談社、2010

雨と木曜日(38)


道産のチコリをみつけた。十勝士幌産「夢想農園」。チコリは「根」を煎じて飲むと、チコリコーヒーと呼ばれるノンカフェインの飲み物(本物のコーヒーとは関係がない)になる。黒いお湯だ。かつて戦時中だったか、ドイツでコーヒーが品薄になったときに代わりに飲まれたという。それはさておき、根より上のチコリは初めて見かけた。そのまま水洗いしてサラダになるという。ほんのり苦くてシャキシャキする。噛みやすいキャベツのよう。

【場面】同時代のアート仲間

【場面】は、実際に会ったひとたちの印象的なシーンを記すシリーズ。


長年、札幌を中心に活躍されたアーティストにお話を伺った。いろいろな思い出話を聞かせてくださった。喫茶店を営んでいた頃、円山にまだ川が流れ、両岸が柳の並木道になっていた頃、東京で個展を開催、有名なギャラリストから声がかかったとき……。

ひとって

ひとって、周りのひとから「大丈夫?」と声を掛けられてみると、意外と「大丈夫」と答えられるけれど、そう聞かれない場面で実は大丈夫じゃない、ということがよくある。


2015年3月10日火曜日

共依存について(3)

共依存について(1)(2)の続編で、「文化と共依存」について書いてみるのが今回。

これって意外に身近な問題なんだ、と気づくことができますように。もうしばしのおつきあいを!


人生でキツイとき、ひとを頼りたくなる。頼れるひとがいたらいいけれど、見つけられなかったら、どうするだろう? 本を読んだり、音楽を聴いたりする。そこにも、亜種の「共依存」の危険があるというのが今回の話。

共依存について(2)

共依存について(1)の続き。


ふたつの遠回りを経て、「共依存」とはなにか、という問いに答える流れ。ひとつ目の遠回りは「距離」の話、もうひとつは「プラトー」の話。

共依存について(1)


さて、今回のテーマは、共依存について。ある朝、ぽやぽやと考えていたら、あれこれのアイデアを思いついたので書いてみたい。


ぼくは「共依存」はできるかぎり避けるべきだと思うが、そもそも「共依存」というのはどういう状態をいうのか、考えてみよう。これには、ふたつ迂回して答えようと思う。

その1 ぼくは以前、恩師から「人間関係は、距離感だよ」というシンプルなアドバイスをもらった。そのときは、はっとした部分もあり、簡潔すぎる、と感じた部分もあったが、のちのち、これほどためになるアドバイスはもらったことがないと思う。「遠い」と「近い」、「遠すぎる」と「近すぎる」、このあたりの感覚を意識すると、人間関係のうまくゆく、ゆかないがおおいに変わる。

その2 グレゴリー・ベイトソンの(ぼくの好きな哲学者・文化人類学者)『精神の生態学』という本がある。そこには、面白い知見がいろいろあるが、有名なのは、パプア・ニューギニア(だったか、覚えていない)の親の、子供のあやし方についての分析だ。

その地域でも、親は子供をかわいがるのだが、子供がなついてくると、今度は頬をぱちぱちと叩いたり、かまわなくなり、「冷たい」態度をとる。しかし、子供が少し離れると、かわいがる態度に戻る。そうやって、愛情を表現しつつも常に適度な距離を保っている、とベイトソンは観察した。

ベイトソンはここに、西洋の「エクスタシー文化」(極点の快楽、愛情を求めるような文化。0〜100で言えば、一瞬の100を求める)と対比させて、「プラトーの文化」を見出す。プラトーとは「高原」を意味する言葉であり、0〜100のあいだで言えば、70くらいの高い状態を保ち、維持すること。これを文化人類学を通じて、発見した。

静かな時計(4)に続く。


2015年3月6日金曜日

リュート音楽、あるいは古楽の良さ



リュート音楽には、常になんらかの「抑制」がはたらいているように思う。それは感情の爆発や音響の激しさによって表現しようとはしない(できない)。たとえば、一部のロックンロールがそうするようには。

雨と木曜日(37)



菜の花の酢味噌和えを作った。スーパーで198円の菜の花をみつけてうれしく、くつくつと茹でる。途中で噛んでみると、まだ茎が硬い。そのとき「酢味噌和え」ということばが浮かび、そうだ、作ってみようとなる。「支笏湖源水」の味噌が気に入っているので、あれならいい味わいになりそう。お酢は「やさしいお酢」という砂糖やなにやら入って口当たりのよいもの。春の味覚ができた。かつおぶしをふりかけたが、なくてもよかったかな?

***

てきとうなブレンド。珈琲を家で淹れるときには、余った豆を使うこともあれば、掛け合わせを試してみることもある。もともとがブレンドでできている豆を掛け合わせることもあるから、ブレンドの二乗だ。先日、試みたのはビターブレンドという深煎りの豆と、中煎りでどちらかというと明るい酸味のブレンド。深煎りの方は焦げたスモーキーさが漂い、中煎りを混ぜると舌触りがまろやかになってすっきりした味わいも出る。一挙両得。

***

久しぶりにヨーロッパ中世の歴史物を読む。ハインリヒ・プレティヒャ『中世への旅 騎士と城』。以前、さらっと読んだ覚えがあるが、再読。とっても面白い。アナール学派的な生活誌を描き出す。ドイツに一万あったというブルク(城)の分類から、内部の居住環境、鎧とファッションの変遷にも触れて、ご馳走の話、ビールとぶどう酒。なにより騎士文学の話は、ミンネゼンガー(吟遊詩人)とかかわり、読み応えを感じました。


【書誌情報】
ハインリヒ・プレティヒャ『中世への旅 騎士と城』、白水社(白水uブックス)、2010
(初版は1982年、原著はドイツ語で1961年)

2015年3月4日水曜日

【ご案内】パンと珈琲の古楽会(第2回)@札幌

* このイベントは定員に達しました。どうしてもというご希望あればご連絡ください。もうひと席用意するよう試みます *

日時:2015年3月20日(金) 19時〜22時
場所:詩とパンと珈琲 モンクール
定員:10名ほど
参加費:1500円(パン・ドリンク付き)


「パンと珈琲の古楽会」は、古楽(ヨーロッパの古い音楽。ルネサンス〜バッハの頃)を楽しみながら、パンと珈琲を味わう集いです。

2015年3月1日日曜日

【ご案内】本のカフェ・ザ・ビッグイシュー@札幌

場所:赤レンガテラスB1F カフェYOSHIMI(チカホ直結)
日時:2015年3月15日(日)午前10時半〜12時
定員:8名ほど
参加費:300円+ワンオーダー

販売者、主宰者とビッグイシューの最新号(2.15.)

特集、本のカフェ第16回は、雑誌「ビッグイシュー」に焦点を当てたもの。主宰者が『ビッグイシューの挑戦』をレジュメ付きで紹介します。この本は、イギリスで始まったビッグイシュー(ホームレスが販売して収益を得るための雑誌)を日本で根づかせるために奮闘した方の実録。みんなで、ビッグイシューを持ち寄っておしゃべりしましょう。


大通ジュンク堂前、販売所

〜本のカフェとは〜

【コンセプト】本のカフェは、好きな本の紹介を通して、集まったひとがゆるやかに交流するイベント(おしゃべり読書会)です。

今回は、主宰者による『ビッグイシューの挑戦』の紹介がメインです(30分ほど)。その後、みなさんで持ち寄っていただいたビッグイシューのバックナンバーから、お好きな記事をピックアップして紹介し合えたら、と思います。

また、いつもの「後半のフリータイム」の代わりに、今回はカフェを出て、ビッグイシューの販売所を訪れます。カフェのはす向かい(チカホ)にブースがあります。気になる号を買いにゆきましょう!


参加:お手元に「ビッグイシュー」があれば、どの号でもよいのでお持ちください。よろしければ、お好きな記事をご紹介ください。(見学のみも可。)
 メンバーは流動的で、初参加の方もよくいらっしゃいます。気兼ねなくお越しください♪

主宰:木村洋平

* お申込・お問い合わせ先 *
お申込に必要なのは、お名前だけです。もし、可能でしたら「ビッグイシュー」を一冊以上、お持ちください。

メール:kimura-youhei◆live.jp (◆→@)
Twitter:@ginnyushijin
Facebookページ:本のカフェ」で検索。


* お知らせ *
・メールの際は、毎回、最後に署名かフルネームをお入れください。とくに携帯の方から無記名のメールをいただきますが、どなたかわからなくなります。

・当日は、写真の人物(主宰者)をみつけて、声をかけてください。カフェには予約を入れられない時間帯ですので、こちらで早めに行って座席を確保してお待ちしております。

・今回は「フリータイム」に当たる時間に、ビッグイシューツアーを組み、みんなで販売所を訪れます。参加は自由です。

・お問い合わせは、カフェにはおこなわず、主宰の木村へお願いします。

・毎回レポートを作成し、そのために写真を撮りますが、撮影についてはおひとりおひとりに許可を取っています。

【ご報告】アートの広場「アートと本のあいだ」

2015.2.28. 19時〜21時
トオンカフェ(札幌)
参加:9名
無料。出入り自由。


初めての試み、「アートの広場」を開催しました。1)アーティスト、イラストレーター、デザイナー、2)アート関係者、3)アート好き の三者のあいだの交流を進めるイベント。


今回は、「アートと本のあいだ」というテーマを設定、三人の方にお話しいただきました。それが前半のトークイベント。その後はフリータイムで歓談。


最初のトークは、札幌で絵と立体の制作で活躍される方。「ぷち考」と題したレジュメをご用意いただきました!おもしろいペーパーです。さらに、装丁のユニークな蔵書を何冊も持って来てくださったので、みんなで回覧しました。

活版印刷の古書、ブルーノ・ムナーリの仕掛け絵本、CD付きの音楽の本、銅版が表紙になっているぶ厚く重い限定本、などなど。


ふたりめは銅版画家。子供の頃から本が好きで、カフカ、安部公房、澁澤龍彦らを読んできて、それが創作のインスピレーションになるのだとか。版画はそもそも本の印刷、聖書の挿絵にも使われていた技術。いつか詩画集を作ってみたい、と。

「読めるイメージ」「(絵画は)ひと目でわかる文学のよう」といったフレーズも。


三人目は、イラストレーターの方。日本画を専攻して学んできたので、いまのイラストの仕事とのあいだに揺らぎがある、と。子供の頃から絵本が好きで、ニールセンの挿絵はお気に入り。挿絵によって物語の印象ががらりと変わることに面白味を覚えたとのこと。

一枚絵もよいけれど、文字とセットの絵がとりわけお好きだそう。


後半は、フリータイム。

現代音楽の話から、サブカルチャー、航海の話まで、あれこれみなさん盛り上がっていらっしゃいました。


ひとのご紹介、場所のご提供などご協力いただいたトオンカフェの中村マスター、参加者のみなさま、様子を見守ってくださった札幌を中心にたくさんの方に、感謝。

主宰・文責:木村洋平
ご協力:トオンカフェ
スペシャル・サンクス(写真):小説家のUさん